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2014年11月11日 (Tue)
羅那嬢が(お前

「次日記書くときにでもあげるねー」って言いながら受け取って、はや十日経ってるっていう、ね!
これ以上は流石にまずい、と判断したのでうpりにきました。
幸い、書くこともぼちぼち溜まってきてたし。

……ムジュラの仮面が3DSだそうです(唐突
ゼルダの伝説ムジュラの仮面が来年3DSで出るそうです!! 大切なことなので二回言いました! ひゃっほい! 時オカ出たときから楽しみにしてた!!!
ぶっちゃけ紫苑はゼルダの伝説の為に3DSを買ったといっても過言ではない…!
子どもの頃やってた記憶はあっても、内容はほとんど覚えてないので、それがまた楽しみでもある…。
デクナッツで空飛んでた記憶はやたらある(笑)

今月はFate/hollow ataraxiaも出るし、アニメの影響で久しぶりにstay nightもやりたいし、せっかくVita買ったからには三国無双7も欲しいで、欲しいゲームがいっぱいです。
まあ、stay nightと無双はしばらくがまんするけど。
今月、ヒトリエのCDも出るしね。

小説の方はぼちぼち…、うん。進んで…、ます。この前、何をとちくるったのかIbの連載のED書いてました。どうしてそうなった。

続きは羅那嬢の書いた宝石擬人化です。







 垣根の垣根の曲がり角。明かりだ明かりだ落ち葉焚き。
 秋の夕日に照る山紅葉。濃いも薄いも数ある中に。

 思い付くままに歌う双子の声をバックグラウンドに、ジルコンは大きな溜め息をついた。周りにはそれを咎める人はいない。彼を誘った人たちは思い思いに散らばり、それぞれ楽しんでいるようだ。ジルコンはもう一度溜め息をつき、足元のいがぐりを踏みつけた。いがを割り、中身を取り出す。
 今日は栗ひろいに誘われたのだ。元気いっぱいな後輩たちに。

 先週、教室に来たダイヤモンドは、ジルコンにそっくりな顔で、ジルコンとは正反対の落ち着きのなさで、誘いに来たのだ。「なぁなぁなぁ来週末さ、学校の裏山に行こうよっ!!」
 クラスメートは兄弟のような二人を微笑ましげに眺めている。例え面倒な案件を持ってこようと、ダイヤモンドが連れと喧嘩を始めようと、面白そうに眺めているだけだ。助けを求めたのも最初だけ、ヒートアップした彼を止めるのは諦めた。そして今も。

「せめて疑問符つけなよ。先輩にも予定があるんだから」
「おれにだって、それくらいわかってるし!」
「ふーん? その割には先輩に予定聞かないね」
「副会長が口を挟むからだろっ! っていうかさ、っていうかさぁ! なんで副会長ついてくるかなぁ!」
「はいはい。悪かったね」

 珍しい組み合わせだな、と思っていたのは最初だけ。セレスタイトは静かに煽る煽る。沸点の低いダイヤモンドは簡単に沸騰したのだ。涼しげに微笑を浮かべる悪魔は「ここ、3年生の教室だよ。あまり騒いだら先輩の迷惑になると思うけど」そう思うなら、これ以上怒らせないでやれよ元凶。ジルコンは文句を腹の中に押し戻した。

「結局、あいつら何がしたかったんだ?」
「相変わらず賑やかなのなー」
「そう思うならアレを止めてくれ」
「無理だろ」

 楽しそうに笑うアメシストは、ジルコンの肩に手を置いて一言。「栗ご飯、楽しみにしてるぜ」結局断る暇(イトマ)もなく、こうして裏山に来ているのだが。

「ブラッドストーン。いがが青いものはまだ熟してないぞ」
「本当っ!? セレスタイト! さっき嘘を教えたなっ!!?」
「会長なら気付くかと思って。見事に青いいが栗だけ大量に取ったね」
「これはさすがに酷すぎるんだぞっ!」

「あぁぁぁっ! ラルずるいずるいするいぃぃぃっ! 一人でいっぱい取ってるぅぅぅ!!」
「ずるいわけないだろう。それにいがから取り出さずに拾ってるお前が、なんで僕より遅いんだ」
「なんでいがを取ること教えてくれないんだよっ!!」

「ルナはもう飽きたんだよ」
「夜は栗ご飯が食べたいかと」
「首がいたくなってきたんだよ」
「眠い、かと……」
「ルナは栗きんとんが食べたいんだよ」
「腰も、かと」

 カオスだ。3組に分かれた時点で諦めてはいたが、やはりこいつらを纏めるのは無理な話だ。もういっそ、適当な距離で見守るか。いや、俺は奴らの保護者か。……保護者か、納得。
 そこまで考えて、ジルコンは溜め息を吐いた。保護者なら保護者らしく、暴走したときだけ止めにはいろう。ていうか、疲れる。疲れた。

 一息ついて収穫した栗を袋に詰める。ついでにリュックからチョコレートを取り出す。パリッと割れた欠片を口に含めば、トロリと甘さが口いっぱいに広がった。鼻孔にも広がったそれは、外にまで漏れだしたようだ。

「あぁぁぁ! ジルばっかずるいっ! おれもチョコ食べたい食べたい食べたいーっ!!」
「ダイヤモンド、叫ばなくてもやるって」
「ダイアばっかりずるいんだぞっ、私も欲しいんだぞっ!」
「はい、ブラッドストーン。エメラルドやセレスタイトもどうだ?」
「いただきます」
「ありがとうございます、先輩」

 箱ごと差し出せば、ダイヤモンドとブラッドストーンは我先にと、エメラルドとセレスタイトは丁寧に受け取った。双子は遠くで転がっているので、後でいいだろう。ずいぶん個性がはっきり分かれた奴が集まったものだ、と思いながらジルコンも一つつまむ。とろける口どけをうたっているだけあって、滑らかな舌触りのチョコレートだ。
 時計はまもなく中天をさす。もう少ししたらお昼休憩だろう。そう予測し、ジルコンは栗拾いを再開した。

「腹減ったー! なぁなぁ、そろそろお昼にしようぜ! お昼っ!!」
「うるさいんだぞっ! 今チョコレートもらったばっかりだぞっ!?」
「いいじゃん、いいじゃん別にさぁ!! もっと食べたくなったの! さっきルナだって腹鳴らしてた!!」
「そこは黙っててやれよ。デリカシーないな」
「ほんと、エメラルドはムーンストーンのことになると反応早いよね」
「おやつは焼き芋なんだよ」
「唐揚げ、入ってるかな」

 文字通り「間も無く」だった、とジルコンは溜め息を吐いた。自分のチョコレートを引き合いに出されたら仕方ない。騒いでいる6人――実際は2人と言ってもいい――に声をかければ、ダイヤモンドを先頭に各々レジャーシートを広げだした。
 手招かれ、セレスタイトとラブラドライトの間に挟まる。レジャーシートもお弁当も、どれもこれも個性的で笑えた。

「ラルっ! おれのブロッコリーとラルの肉巻き、交換しようぜ! いいだろ、いいよな、やった、あぁぁぁぁ!? なんで戻すかなぁ!!」
「だが断る。割に合わないだろうが」
「ケチケチケチー! ラルのケチんぼーっ!!」
「ダイア、ブロッコリー嫌いなんだろ」
「そそそそそんなことないし!」

「会長のお弁当おいしそうだね。会長が作ったの?」
「お母さんが作ったんだぞっ」
「やっぱり。会長って料理出来なさそうだもんね」
「失礼なんだぞっ副会長! 私だってやればできるんだぞっ」

 すでにいつものやりとりが始まっていた。ランチタイムに突入して10分足らずのはずだ。ダイヤモンドとエメラルド、ブラッドストーンとセレスタイト。双子はサンドウィッチを片手に睡眠中。器用に背中合わせで寝ていた。

「俺、来た意味あんのかなー」

 ぽつりと溢れた本音は、喧騒にかき消された。一つ溜め息をついて、弁当箱を片付ける。たまには外で食べるのもいいな、と思いつつ鞄から本を一冊取り出した。使わないかも、と思っていたがまさか使う状況ができるとは。

 5ページほど進んだ頃、ダイヤモンドの絶叫に顔をあげた。

「ちょっとちょっと! ジルってばこんな時まで勉強してるしー!」
「……弁当争奪戦は終わったのか?」
「それがそれがっ! 聞いてよジル、ラルってば冷たいんだよ! 肉巻き一つくらいくれてもいいのにさ、いいのにさぁ! ひとっつもくれないの!!」
「諦めろ。もう僕の腹の中だ」
「ジル先輩もさ、遊びに来ても勉強するなんて考えられないんだぞっ」
「受験生は空き時間見付けたら勉強すんの。もう秋だしな、本腰入れるには遅いくらいだ。それに、」
「だぁから、1個くらいいいじゃん! ラルのケチんぼーーー!!」

 ジルコンの台詞を遮るダイヤモンドの絶叫。「いつまで言ってるんだ」「いい加減うるさいんだぞっ!」「あんまりうるさいと双子が起きるよ」敵が三人に増えてはダイヤモンドの分が悪い。標的を双子にうつした。

「二人とも起きろー! なぁなぁなぁ、サッカーしよう! 俺ボール持ってきたし!」
「一人だけ元気だな」
「ダイア一人でやればいいんだぞっ」
「へっへーん。ラルも会長も俺のボール止められないからそう言うんだろ!」
「そんな訳ないんだぞっ!」
「じゃあじゃあじゃあ、早くやろうぜ!」

 盛り上がるダイヤモンドとブラッドストーンに、引きずられるエメラルドとラブラドライト。セレスタイトは水筒からお茶を注ぎ、一口。その様子を楽しそうに眺めていた。

「帰りの電車、爆睡コースだな」
「でしょうね」
「アイツら、明日から中間テストだって忘れてるだろ」
「でしょうね」
「………」

 ジルコンは瞬時に悟った。あ、日付決めたのコイツだな。そしてテスト勉強完璧にやってるわ。
 どいつもこいつも通常運転だなー。苦笑を溢しつつ、ジルコンは寝転がった。


 まだまだ高い秋の空は、青く澄みきっていた。
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